龍岡城五稜郭 (長野県佐久市)

続日本100名城 No.29に選定されている「龍岡城」。

●概要
長野県東部、群馬県との県境に近い佐久市郊外に龍岡城跡がある。
江戸時代も末期の1864年に松平乗謨(のりかた)が建設を開始。3年後の1867年に一部を除いて完成させた稜堡(りょうほ)式の城郭だ。この城の特徴はなんと言っても五稜郭だ。その見事な星形に作られた稜堡は函館がとても有名だが、ここ長野にもうひとつあることはほとんど知られていない。

佐久市チャンネル 作成映像

 

ちなみにこの松平乗謨は明治に入って大給恒(おぎゅうゆずる)と改名し、日本赤十字社の前身「博愛社」を設立。城郭の入り口、大手門の近くにその顔像がある。

城を取り囲む土塁に築かれた石垣の高さは低いとはいえ、城の建設では一番の難工事だったらしく、伊那高遠藩の石工を招いて完成させたという。特に砲台下、石の配列を六角形にした「亀甲積み」の部分はとても美しい。

堀に関してはおよそ1/3が未完成となっているが、石垣だけはほぼ完全に、しかもとてもきれいに作られている。ここは一番西側にあたる部分だが、ここだけはなぜかきれいな丸みをおびた作りとなっており、「布積み」された造形美を見せてくれる。また頂上部分には板石を使って堀方向に突出させており、石垣をよじ登る敵の侵入を防ぐ武者返しが設けられている。

 

複雑な造形を見せる堀が、石垣、芝土手と共にその美しさを際ただせる。

城北西部の黒門は学校内への車のアクセスに使われているようだ。

 

城の完成から約4年後の明治4年(1971年)には廃藩とともに城内の建物は小学校として使用することが認められた御台所を残して取り壊され、建築場所こそ移設され解体復元工事を経ながら現在も貴重な遺構として当時の姿を伝えている。内部も昔の状態を保ち、資料館となっているようだが、一般公開は団体予約専用となっており、個人で見るのはハードルが高いのがとても残念だ。

現在城内は地元の田口小学校の敷地として使用されているが、来年(2023年)3月での閉校が決まっており、140年を超える歴史に幕を閉じるそうだ。

 

●五稜郭のそのかたちを見たくて

五稜郭のかたちは近くで見ている分にはその全貌は全く分からない。よく調べないうちから、近くに展望台があることだけは地図で分かっていたのでその登り口の近くに最初に行ってみた。

小さな路地の入り口に小さな案内を発見。ただ、ここからは展望台の場所はもちろん見えず、ここからどれくらい登らなければいけないのか不安を拭いきれなかったのだが・・・

後悔した。それほど気楽に登れるルートではなかった。傾斜のきつさ、足下の悪さで、途中で断念しかけた。ただ、降りるのも怖いくらいの厳しい道のりだったので、ここまで来てあきらめる悔しさを考えたら先に進むしかなかった。途中休憩しながら30分弱かかっただろうか。

何度も息が上がってくじけそうになった先にようやく見せてくれた龍岡城の五稜郭の姿!!

これを見たかったんだよ!うーん、美しい!
その姿は不思議な形の森に囲まれた小学校といった感じ。

左手に大手門、その右手前の横長の建物が「五稜郭であいの館」、右手に黒門、左奥が田口小学校の現校舎。その右側には移設された築城当時の御台所が見える。

ちなみにここの展望台は車でもアクセスできる。未舗装で離合も厳しい細い路らしいが、徒歩で登ってくるのは決して安全ではないのでそちらをお勧めする。

 

●龍岡城枡型跡

城郭からは少し離れた場所に「城枡型跡」という場所がある。城の北側出入り口にあたり、敵の侵入を防御し攻撃的機能も兼ね備えた鉤の手状の枡型が石垣と共によく残っている。

 

 

●五稜郭であいの館 (火曜日休み)

駐車場もあり、ここに車を停めてお城の散策に行くといいと思う。お城のパンフレットや、展望台へのアクセスもここで調べる事が出来る。

久々の泊まりのツーリングに出かけたこともあって、ずっと眠らせていたTANAXのツアーシェルケースを装着してみた!4セット目のタイヤもいい感じ(^^)

 

 

佐久市観光協会の龍岡城紹介サイト

 

※参考文献
続日本100名城に行こう / 日本城郭協会監修
国史跡 龍岡城五稜郭(五稜郭であいの館-配布パンフレット) / 佐久市教育委員会
佐久市田口史跡巡りうウォーキングマップ (五稜郭であいの館-配布マップ)/ 佐久市観光協会
↑このウォーキングマップは観光協会のサイトでダウンロード出来ます

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