今、東京六本木の国立新美術館で、『ミュシャ展』が開催されている。
今回はミュシャ晩年の大作「スラブ叙事詩」全20作が全て、日本にやって来て
その全部が一斉に公開されるのは、地元のチェコ国外では初めてと言う事で話題なのだ。
ミュシャは元々パリでの活躍が有名であり、そのポスター画は日本でも有名でファンも多い。
アール・ヌーボーを代表する芸術家の一人だ。
※芸術新潮2017年3月号
「ジョブ」(1896年)
この妖艶な女性とその巻き髪、タバコを持つ手、立ち上る煙。
とにかく素晴らしい!残念ながらこの作品は今回展示なし。
※芸術新潮2017年3月号
「ビザンティン風の頭部『ブルネット』」(1897年) 「黄道十二宮(1896年)
これぞ「ミュシャ」と言える、一気に人を引きつける女性の横顔と取り巻く装飾。
実際に生でみると、本当に美しい。
※芸術新潮2017年3月号
<スラブ叙事詩>「原故郷のスラブ民族」(1912年)
今回の主役はこの「スラブ叙事詩」。
とにかく実際に見るとその巨大さにも圧倒されるし、
丁寧に描き込まれたその技術にもホレボレされられる。
左下ておびえる表情を見せる二人はスラブ民族と「アダムとイブ」だそうだ。
※芸術新潮2017年3月号
<スラブ叙事詩>「スラブ式典礼の導入」(1912年)
この20作品の中で一番カッコいいと気に入ったのがこれ!
<スラブ叙事詩>撮影可能エリアの美術館内展示
スラブ叙事詩は3つのエリアに区分されて展示されており、
その最終エリアはなんと撮影可能!すごい(^^)
みんなが、一眼レフで、スマホで、もう撮影しまくり。
<スラブ叙事詩>「イヴァンチツェの兄弟団学校」(1914年)の一部
右の男性は、若き日の自分自身がモデルという話。
<スラブ叙事詩>「スラブ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」(1926年)の一部
このハープを奏でる女性は、ミュシャの愛娘がモデル(^^)
大阪・堺には世界有数のミュシャコレクションを所蔵する「堺 アルフォンス・ミュシャ館」がある。
今回のミュシャ展の作品の約半分はここから来ているのだ。
「カメラのドイ」の創業者が世界的なコレクターで、堺市に寄贈したらしい。
今年の7/1からは、新たな企画展がある。(現在は休館中)
一度、行ってみなければ(^^)
今回の展示は、残念ながら日本国内での巡回はない。
東京でしか見れないという高いハードルはあるが、
この巨大で貴重な絵画は、実際に生で見る価値があると思う。
個人的にはもう一度、開催期間中に行くつもり(^^;
今回のこの貴重な作品に出会えた記念と記録に図録は欠かせない。
まあ気に入った展覧会の図録は必ず買う事にしているが、今回の図録は
一般書店でもお取り寄せして入手可能。アマゾンでも買える(^^)
ショップでは関連本もたくさんあったが、この「芸術新潮」の3月号が一番良かった。
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