「飛騨の円空」展 福島県立美術館

美術

 

 

 

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2015年1月27日から4月5日まで、福島県立美術館にて
特別展「飛騨の円空 千光寺とその周辺の足跡」が催されている。
この展覧会は、東京国立博物館で一昨年に同名で開催されたものが
時を経て、復興支援のためここ福島にて見る事が出来る様になったもの。
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昨年の夏に、実際に千光寺に行って円空仏を初めて見たのだが、
その荒削りな掘り方と、素朴な味わい、優しい表情に魅了された。
古の仏師によって製作された緻密な仏像にも感銘を受けるが、
この円空によって生み出された仏や神像たちは
おそらく一般の民のため、救いのために作られたものであり、
しかもその独創性は突出している。
円空 (1632~1695) 美濃国に生まれ、関市・弥勒寺で没する。
各地で密教修法を学び、僧侶となってから近畿以北の至る所で
望み望まれて12万体もの「ほとけさま」を作ったと言われている。
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宣伝パンフやチケットに使われている「両面宿儺坐像」
円空の代表作としても知られたこの作品。
とにかく素晴らしいの一言。
普段は千光寺の円空仏寺宝館でも見る事が出来る。
今回、自分にとっては二度目の対面となったわけだ。
この両面宿儺(すくな)は日本書紀もに登場する神話上の存在であり、
そこでは朝廷に刃向かう、飛騨の民を苦しめた豪族だとされている。
しかし、ここ千光寺の開山の祖との言い伝えもあり、
こうして飛騨の山の民に親しまれ、敬われていたからこそ、
このような、円空としては明らかに入念に仕上げられた彫像として
後のこの世に残っているのであろう。
この展示会では円空の作品、約100体を見る事が出来る。
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その中でも、この慈愛に満ちた、やさしいお顔。
この如来三尊の中央にある、薬師如来立像。
左手には薬壺を持ち、その大きな右の手のひらをこちらに向けて
「ハーイ」と語りかけているようだ。
数々の展示された彫像から発せられるその力強さと優しさに
圧倒され、かつ癒やされる。
実は時を同じくして、横浜のそごう美術館では
「微笑みに込められた祈り 円空・木喰展」
2015年2月7日(土)~3月22日(日)の期間に開催されている。
最初はあきらめていたのだが、記事を書いている間に
行きたい!行きたい!と自己暗示にかかってきた(笑)

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